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花粉症の薬ってどんなのがあるの?自分に合った薬を探してみよう!

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春先から始まる、あの忌々しいムズムズ。

そう、花粉症です!

今や5人中2人は花粉症といわれていますが、あなたはどうですか?

花粉所の薬をもらうには、耳鼻科や内科を受診して処方してもらう必要があります。

しかしその時、自分が飲んでいる薬以外にどんな薬があるのか?

もっと自分に合った薬があるんじゃないかと気になりませんか?

今回は花粉症の薬について解説します。

花粉症の薬の作用

花粉症はアレルギー反応なので、花粉症に使われる薬は、アレルギー反応を抑える作用があります

そもそも花粉症ってなんで起きるの?

花粉症が起きるメカニズムは、超カンタンに書くと、以下のような手順で起こっています。

空気中を飛んでいる花粉が、目や鼻に入ってくる

身体が花粉を異物とみなし、身体の防御機能であるアレルギー反応が起こる

アレルギー反応が起こると、ヒスタミンやロイコトリエン、PAFなどの化学物質が血管や神経に作用して
目の痒みやくしゃみ鼻水、鼻詰まりなどの症状を引き起こします。

したがって、アレルギーを引き起こすヒスタミンやロイコトリエン、PAFを抑えれば良いので、これらに作用する薬が花粉症に使用されます。

花粉症で使われる内服薬

アレルギーを抑える薬には


・抗ヒスタミン薬
・ロイコトリエン拮抗薬
・内服ステロイド薬
・ケミカルメディエーター遊離抑制薬
・漢方薬
・点鼻ステロイド薬
・点鼻血管収縮薬
・抗アレルギー点鼻薬
・ステロイド点眼薬
・免疫抑制点眼薬
・眼軟膏


などがあり、患者さんの症状によって使い分けられます。

主に使われるのは抗ヒスタミン薬

花粉症を起こすアレルギー反応は主にヒスタミンを介したものが多いため、抗ヒスタミン薬が一番使われています。

抗ヒスタミン薬には「第一世代抗ヒスタミン薬」「第二世代抗ヒスタミン薬」があります。

第一世代は抗ヒスタミン作用だけでなく、眠気などの中枢神経作用や口の渇き、便秘などの抗コリン作用などによる副作用が出やすいのが特徴です。

第二世代はそれらを改良し、中枢神経作用や抗コリン作用が少なくなっています。

現在主に使われているのは「第二世代抗ヒスタミン薬」です。

抗ヒスタミン薬一覧

第一世代 

商品名成分名
アタラックスPヒドロキシジン
タベジールクレマスチン
ヒベルナ・ピレチアプロメタジン
ペリアクチンシプロヘプタジン
ポララミンd-クロルフェニラミン
レスタミンコーワジフェンヒドラミン

第一世代の抗ヒスタミン薬は、かなり昔に開発された薬です。

使用歴が長く、安全性も確立されているので、市販の風邪薬に多く使われています。

飲んでから効果が出るまで比較的早く、しっかり効いてくれますが、眠気や口渇の副作用が出やすいのが難点です。

鎮静作用も強いため、第一世代の抗ヒスタミン薬は現在では(一部を除いて)花粉症にはあまり使われません。

第二世代

商品名一般名服用回数市販薬の有無自動車運転可否
アゼプチンアゼラスチン2あり×
アレグラフェキソフェナジン2あり
アレジオンエピナスチン1あり
アレロックオロパタジン2なし×
エバステルエバスチン1あり
オキサトミドオキサトミド2なし×
クラリチンロラタジン1あり
ザイザルレボセチリジン1なし×
ザジテンケトチフェン2あり×
ジルテックセチリジン1あり×
ゼスランメキタジン2なし×
タリオンベポタスチン2あり
デザレックスデスロラタジン1なし
ビラノアビラスチン1なし
ルパフィンルパタジン1なし×
レミカットエメダスチン2なし×

第一世代を改良して眠気や口渇などの副作用を抑えたものが第二世代の抗ヒスタミン薬です。

現在花粉症に使われているのは、この第二世代の抗ヒスタミン薬が主流です。

「どれが一番強い?」なんてよく聞かれますが、実際に全てを比較したものがないのではっきりということはできません。

というのも効果に個人差が出やすく、人によって1番効くのがバラバラなんです。

一応、経験から目安のようなものはあるので参考までに貼っておきます。

ただし、ネットで調べると若干違いがあるので、あくまで参考までとしてください。

ステロイド配合抗ヒスタミン薬

商品名成分名
セレスタミンd-クロルフェニラミン+ベタメタゾン

どうにもならない時に使われることが多い、ステロイド配合抗ヒスタミン薬。

作用はとても強力ですが、反面強い副作用(眠気、口の渇き、倦怠感)があります。

そのため使用は極力短期間にしなければいけません。

貼付剤

花粉症の薬は飲み薬や点鼻薬、点眼薬ばかりではありません。

なんと貼り薬もあります。

アレサガテープは体に貼って使用する抗アレルギー薬です。

第二世代抗ヒスタミン薬のレミカットで使われている成分を使用しています。

メリットとして、飲み込みが悪くなった人や高齢者にオススメです。

また、朝方にくしゃみ連発なんて症状がひどくなる人は、夜のうちにはれば症状が緩和されます。

ロイコトリエン拮抗薬

抗ヒスタミン薬はくしゃみや鼻水にはよく効きますが、鼻づまりには効果が低かったりします。

そんな時はロイコトリエン拮抗薬を使用します。

喘息にもよく使われる薬です。

商品名一般名服用回数市販薬の有無
オノンプランルカスト1日1回なし
キプレス(シングレア)モンテルカスト1日1回なし

ケミカルメディエーター遊離抑制薬

内服薬は、花粉症で使われることは現在はあまりありません。

アレルギー症状を引き起こすヒスタミンなどの原因物質が出てくるのを抑えます。

 アレルギー性鼻炎だけでなく軽い気管支ぜん息の治療にも用いられます。

ただし、すでに起こっている発作や症状を速やかに軽減する薬ではありません。

リザベンやトラニラスト、アレギサール錠は、花粉が飛散する1〜2週間前から、予防的に飲み始めることもあります。

内服のステロイド薬

内服するいわゆる蛍光ステロイドと呼ばれる薬も花粉症に使われることがあります。

炎症を抑える効果が非常に強いのが特徴です。

よほど花粉症の症状がひどい時などに使われます。

しかし長期に使うと、骨粗鬆症や胃潰瘍などの色々な副作用が出るリスクがあるため、医師に決められた用法や期間のみで使用するようにしてください。

漢方薬

漢方薬も花粉症ではよく使われます。

 ・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
 ・葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
 ・辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
 ・麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)

効果は西洋の薬ほどシャープではありませんが、花粉症の薬の効果が物足りないなんて時に、漢方薬をプラスで使われることが多いです。

特に小青竜湯はよく処方されます。

サラサラの透明な鼻水によく効きます。

花粉症で使われる点鼻薬

花の症状が辛い時、内服薬とともに点鼻薬を一緒に使うと効果的です。

点鼻薬にも色々種類がありますが、現在ではステロイドの点鼻薬が主流です。

ステロイドと聞くと副作用が心配なんて思われがちですが、全身への副作用が出にくいので、安心して使用できます。

よく使われているステロイド点鼻薬は以下の通りです。

商品名成分名用法
アラミスト点鼻液フルチカゾンフランカルボン酸エステル1日1回 小児:各鼻腔1噴霧 成人:各鼻腔2噴霧
エリザス点鼻粉末デキサメタゾンシペシル酸エステル1日1回、各鼻腔2噴霧
ナゾネックス点鼻液モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物1日1回 小児:各鼻腔1噴霧 成人:各鼻腔2噴霧
フルナーゼ点鼻液フルチカゾンプロピオン酸エステル1日2回 各鼻腔1噴霧 1日最大4回(8噴霧)まで(使用間隔は3時間以上空ける)
ベクロメタゾン鼻用パウダーベクロメタゾンプロピオン酸エステル1日2回 各鼻腔1噴霧

アラミスト点鼻液は、霧が細かいので目にも効果があるなんて言われています。

また、パウダータイプのエリザス、リノコートは鼻粘膜に粉が長く付着しているので、持続時間が長いなんて言われます。

ステロイド点鼻薬の他にも、抗ヒスタミン点鼻液やケミカルメディエーター遊離抑制薬の点鼻薬は市販でも多く見かけます。 

商品名成分名用法
ザジテン点鼻液ケトチフェン1日4回 各鼻腔1噴霧
リボスチン点鼻液レボカバスチン1日4回 各鼻腔2噴霧
インタール点鼻液クロモグリク酸Na1日6回 各鼻腔1噴霧

使いすぎ注意の点鼻液

コールタイジンは血管収縮剤が入っていて、鼻が詰まって仕方ないなんて時には鼻の通りを良くしてくれます。

ただし、使い過ぎると症状が悪化したり、血管が細くなってしまうので最後の切り札的に使うと良いです。

花粉症で使われる点眼薬

花粉症で使われる点眼薬は、ほとんどが第二世代の抗ヒスタミン薬を使ったものです。

抗ヒスタミン薬

商品名成分名用法
アレジオン点眼液エピナスチン1日4回 1回1摘
アレジオンLX点眼液エピナスチン1日2回 1回1摘
ザジテン点眼液ケトチフェン1日4回 1回1~2摘
パタノール点眼液オロパタジン1日4回 1回1~2摘
リボスチン点眼液レボカバスチン1日4回 1回1~2摘

 

ケミカルメディエーター遊離抑制薬

現在では処方されることは少ないですが、一部は市販薬でも手に入れることができます。

商品名成分名用法
アレギサール点眼液ペミロラストカリウム1日2回 1回1摘
インタール点眼液クロモグリク酸ナトリウム1日4回 1回1~2滴
エリックス点眼液アンレキサノクス1日4回 1回1~2滴
ケタス点眼液イブジラスト1日4回 1回1~2滴
ゼペリン点眼液アシタザノラスト1日4回 1回1~2滴
リザベン点眼液トラニラスト1日4回 1回1~2滴

ステロイド点眼薬は副作用に注意!

ステロイド点眼薬は特に症状がひどい時に効果的です。

ただし、眼圧上昇のリスクがあるので、眼科で眼圧をチェックしたり緑内障がないか確認して処方してもらったほうが安心です。

商品名成分名用法
フルメトロン点眼液フルオロメトロン1日4回
リンデロン点眼液ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム1日2回
サンテゾーン点眼液デキサメタゾン1日4回

舌下免疫療法

舌下免疫療法は、スギ花粉症やダニアレルギー性鼻炎を治療する方法です。

ただし全ての人が効果があるわけではありませんが、2割の人は完治し、6割の人は症状の改善が見られました。

残念ながら2割の人には効果がありませんが、スギ花粉症を根本から治すことができる唯一の方法と言われています。

アレルギーの原因物質を少量ずつ長期間摂取することで、体をアレルゲンに慣れさせます。

5歳以上から始めることができ、治療には約3〜5年かかります。

詳しくは、舌下免疫療法をおこなっている医師に相談してください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

こうしてみると、花粉症の薬と一言で言ってもかなりの種類がありましたね。

作用が強いから良いというものでもなく、副作用が出てしまうこともあるので、自分に合った薬が一番です。

今飲んでいる薬が効かない、眠気などの副作用がつらいなんて悩んでいたら、医師に相談してみてください。

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